バセドウと眼球

甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて起こるバセドウ病というものがあります。
自己免疫疾患の一つであり、甲状腺が肥大するために首が腫れる、脈拍が速くなる、眼球が突出する、などが代表的な症状です。

特に眼が飛び出すという症状は、患者の方達にとってとても心配になるものだと聞きます。

眼球が収まっている場所である眼窩の内側は、外眼筋という筋肉と眼窩脂肪などがあります。
バセドウ病は、その外眼筋や眼窩脂肪に炎症が起きます。
炎症による外眼筋の腫れや脂肪組織が増殖し、眼球が前へ押し出されるために起こります。
これに伴い、まぶたが腫れる、結膜の充血、外眼筋の炎症のために眼の動きが悪くなり物が二重に見える(複視)、外眼筋が視神経を圧迫し視力低下を起きる、などの症状も出ることがあります。

しかし、個人差があるためこれらすべての症状が出るわけではなく、発病してから早急に治療を始めることによって悪化を食い止めることは大いに可能です。

バセドウに伴う眼球突出の検査

まず眼球突出の程度を測定するために、ヘルテル眼球突出計を用いて突出度を記録します。
眼窩の骨の位置から角膜の頂点までの距離を調べます。
日本人の正常値は平均13oほどで、バセドウ病があると15o以上になることがあるようです。
突出の症状が重くなると30oほどになる場合もあります。

複視の病状を把握するために眼球運動の検査と、角膜や結膜に障害がないか、涙腺機能も調べます。

また視力、視野、眼圧など基本的な検査も行いますが、これはバセドウ病による視神経障害が引き起こされてないかを調べるために行います。

眼窩の状態を調べるために、超音波、CT、MRIなどで画像検査も重要となります。

バセドウに伴う眼球突出の治療法

バセドウ病による眼球突出の症状が軽度である場合は、甲状腺ホルモンが過剰につくられないようにする内科的な治療とともに、眼を保護するための点眼薬などで対処します。
しかし、突出の度合いが重い場合はステロイド薬の投与、さらに放射線治療なども行います。

最近では、リニアック放射線によって眼窩組織を照射し、脂肪や外眼筋の腫大を縮小する方法もあります。

また、場合によっては眼窩の骨を削り、眼窩内部のスペースを拡げる眼窩減圧術の手術を行うこともあります。

バセドウ病は治療に専念すれば、改善していく病気です。
眼球突出も治療によって目立たなくすることが可能ですので、もし発病しても落胆せずきちんと治療を受けるようにしましょう。


ページトップへ
Copyright © http://gan-kyu.com/ All Rights Reserved.