犬の眼球

構造は基本的に人間と変わりはありませんが、いくつか特徴があります。

角膜とまぶたの間に瞬膜(第三眼瞼)という人間にはない薄い半透明の膜があります。
普段は、まぶたと一体化して動いているのでわかりませんが、眼球を異物などから保護するために角膜の表面を覆う役割をします。

また、人間の水晶体の厚さが約4mmに対して犬の厚さは約8mmということから、犬が近視であると考えられています。

さらに網膜の裏にタペタムという人間にはない細胞層があり、わずかな光を反射させるので、暗い所でも行動できます。
これは猫にもあり、夜道などで犬や猫の目が光って見えるのはこのためです。

そして網膜には、色覚をつかさどる錘状体という細胞の数が少ないため、色の識別能力は低いといいます。
しかし桿状体という光を敏感に感知する細胞の数が多いので、暗闇などでは人間よりもはっきりと物を見分ける能力が高いのです。

眼球から後方にのびる視神経の数も、人間が約120万本であるのに対して約17万本しかありません。

犬の眼球の異常

犬の眼球に起こる異常で挙げられるのは、眼球突出や角膜に傷が付くなどです。

特にパグやシーズーなどのもともと目が大きく前に出ている短頭種には目が飛び出しやすいといいます。
原因は犬同士のケンカや事故、飼い主などに頭を叩かれて起こることが多いようです。
突出の度合いがひどくなく外傷もない場合は、獣医さんの処置で元に戻りますが、視神経も傷付いてしまうと視力が失われることもあります。
重症の場合は眼球を摘出しなければならないこともあります。

また、ケンカで起こりやすいのが角膜に傷が付くことです。
角膜に炎症が起こると非常に痛み、涙や目やにがでたり、まぶたが腫れたりします。
ひどい場合は、角膜裂傷となり失明につながることもあります。
いずれにしてもこれらの異常が起きたら至急、獣医さんに受診してもらいましょう。

犬の眼球の病気

犬の眼球の病気はさまざまありますが、代表的なものに結膜炎、白内障、緑内障などがあります。

結膜炎になると人間同様、痒みが出るので目をかこうとしたり、床にこすり付けようとします。
点眼薬でじきに良くなります。

白内障は、水晶体が白く濁っていき視力が低下していきます。
老齢に伴って起こる場合と、眼球が傷付くことや糖尿病や遺伝などによって起こることもあります。
初期の段階でしたら、点眼薬や内服薬などで進行を遅らせるようにし、進行してしまったら手術を行うこともあります。

緑内障は目の強い痛み、充血、瞳孔が開いた状態になります。
眼圧があまり高くない場合は点眼薬や内服薬などで様子を見ますが、高い場合は手術が行われます。

犬も人間と同じような症状を起こします。
言葉が話せない分、飼い主の方が気をつけて見てあげましょう。


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